夜間対応型訪問介護とは?サービス内容や料金・利用方法をチェック

夜間対応型訪問介護とは?サービス内容や料金・利用方法をチェック

夜間対応型訪問介護とは要介護認定を受けた人の自宅を夜間に定期的に巡回して介護サービスを行うものです。家族にとっても介護を受ける本人にとっても安心できるサービスですが、利用できるのはどんな人なのか、サービス内容や料金、利用方法などを理解しておきましょう。

1.夜間対応型訪問介護とは

夜間対応型訪問介護とは

夜間対応型訪問介護とは要介護状態にある人が在宅介護で生活する場合に、夜間に巡回訪問して行う介護サービスのことをいいます。

介護保険サービスの中の「地域密着型サービス」のひとつとして平成24年4月からスタートしました。住み慣れたわが家で暮らしながら夜間も安心して介護が受けられるのがメリットです。また、介護と看護も同時に受けることができます。

1-1.訪問は「定期巡回」「オペレーション」「随時訪問」の3パターン

夜間対応型訪問介護には、あらかじめ決めた時間に巡回する「定期巡回サービス」と、利用者本人や家族から体調不良や転倒などの状況をオペレーションセンターに通報して訪問してもらう「オペレーションサービス」(通報訪問ともいいます)、オペレーションセンターのオペレーターが通報を判断して訪問介護員を急行させる「随時訪問サービス」の3パターンがあります。

1-2.定期巡回サービスとは

あらかじめケアマネジャーと相談してケアプランを作成してもらい、それに沿って定期的に訪問介護員が巡回訪問し、サービスを行います。

1-2-1. サービスの利用例

例えば、次のようなケースでの利用例があります。

(ケース1)空調と体調の管理

ひとり暮らしのAさん(80歳男性)要介護1

夏は夜間でも気温が高く、熱帯夜になることがあります。高齢者は昼間は熱中症対策でエアコンを入れていても、夜間は何も対策をせずに眠ってしまいます。その結果、熱中症になり、最悪の場合は死亡する例もあります。

そこで夜間対応型訪問介護で定期的に訪問してもらい、空調管理(適度な室温に保つ)と水分補給、体温や血圧などを測定し、無事に夏を乗り切れました。夏以外の季節でも、トイレの介助など継続して巡回訪問を利用しています。

(ケース2)週に2回、食事とトイレの補助

長女と二人暮らしのBさん(86歳女性)要介護3

普段は長女が夕食の介助を行うが、週に2回、会議や出張などで帰りが遅くなります。その日だけ定期巡回を依頼しています。サービスでは、朝長女が準備していた夕食を介護職員が温め、Bさんに食べさせます。食後の服薬も見てくれるので、飲み忘れがなくなり安心です。

1-3.オペレーションサービスとは

利用者本人や家族が急な体調不良や転倒、ベッドからの転落などで夜間にオペレーションセンターに通報した場合に、訪問介護員が急行するかどうかを判断します。救急車が必要な場合はオペレーターが救急車の手配を行います。

サービスを利用するには、利用者が「ケアコール端末」を持っていることが条件になります。オペレーションサービスは必ずしも利用者宅に訪問するだけではなく、利用者が不安で眠れないといった場合の話し相手をして気持ちを落ち着かせることもあります。365日24時間対応なので、「いつでも頼れる」という安心感があります。

オペレーションセンターとは

オペレーションセンターとは、24時間オペレーター(看護師、介護福祉士などの有資格者)が常駐している事務所のことです。オペレーションセンターは利用者300人に1ヶ所を目安に設置するようになっています。

1-4.随時訪問サービスとは

利用者からの通報を受けたオペレーターが急行した方がいいと判断した場合に、訪問介護員に指示を出して訪問させるサービスです。

夜間対応型訪問介護を利用できる人

夜間対応型訪問介護を利用できるのは要介護に認定されている人だけです。要支援の人は対象外なので注意が必要です。なお、家族と同居していてもサービスが受けられます。

2.夜間対応型訪問介護のサービス内容

夜間対応型訪問介護のサービス内容

夜間対応型訪問介護で受けられるサービスには、次のようなものがあります。

  • おむつの交換やトイレの介助
  • 体位交換
  • 食事の世話
  • 空調管理
  • 安否確認

など。

ただし、

  • 利用者以外へのサービス…家族の食事の準備や洗濯物をたたむ、家族の部屋の掃除など
  • 日常生活の援助の範囲を超えるサービス…草むしりやペットの世話、大掃除、正月の準備など

はサービスの対象外です。

3.夜間対応型訪問介護の費用

夜間対応型訪問介護の費用

夜間対応型訪問介護の費用は利用する事業所がオペレーションセンターを設置する場合と設置しない場合に分かれます。

3-1.オペレーションセンターを設置しない場合の費用

オペレーションセンターを設置しない場合は、1ヶ月あたり2,667円の定額制です。なお、これは利用者の自己負担が1割の場合です。また、地域によって「地域単価」を掛けて計算するので、これよりも高くなる場合があります。

3-2.オペレーションセンターを設置する場合の費用

オペレーションを設置する場合の費用は以下のようになっています。

利用料
基本利用料 981円(1月あたり)
定期巡回サービス 368円(1回あたり)
随時訪問サービス 訪問介護員が1人で訪問した場合 560円(1回あたり)
訪問介護員が2人で訪問した場合 754円(1回あたり)
24時間通報対応加算 610円(1回あたり)

こちらの費用も自己負担が1割の場合です。また、地域や事業者によって料金は若干異なります。

4.夜間対応型訪問介護を利用するには

夜間対応型訪問介護を利用するには

要介護認定を受けた人なら、利用が可能です。利用までの流れは次のように進めます。

4-1.ケアマネジャーに相談する

まずケアマネジャーに夜間の介護で困っていることを伝えて相談します。

4-2.ケアプランを作成してもらう

夜間対応型訪問介護のサービス内容や料金の説明を受けて、ケアプランを作成してもらいます。ケアプランでは利用頻度やサービス内容などをよく相談して決めていきます。

4-3.サービスを申し込む

サービスを提供している事業者を選んで利用の申し込みをします。サービス内容を確認して契約を結んだら「ケアコール端末」を受け取り、サービスが開始されます。ケアコールは電話回線があれば取り付けが可能です。設置や貸与は事業者が無料で行ってくれます(電話回線がない場合は別途料金が必要になります)。

5.夜間対応型訪問介護のメリットとデメリット

夜間対応型訪問介護のメリットとデメリット

夜間対応型訪問介護にはメリットとデメリットがあります。サービスを受ける前によく理解しておきましょう。

5-1.夜間対応型訪問介護のメリット

要介護状態にある人がひとり暮らしをする場合に、トイレや食事の介助、安否確認などをしてもらえるので、離れて暮らす家族は安心できます。

また、家族が同居している場合でも、出かける場合や小さな子どもがいて子育てと介護の両立が大変という場合にサービスを利用すると助かります。

さらに最近は老老介護が増えていますが、家族だけで介護が難しい場合にも利用すると便利です。定期巡回サービスだけでなく、緊急時にはオペレーションセンターに連絡することで対応してもらえるのも大きなメリットだといえます。

5-2. 夜間対応型訪問介護のデメリット

夜間対応型訪問介護は大変便利なサービスですが、オペレーションセンターを設置しているところは定額制ではなく、利用する回数ごとに料金が加算されていきます。そのため、月に何度も利用すると料金が高くなるというデメリットがあります。サービス内容と回数をよく考えて利用することが大切です。

まとめ

夜間対応型訪問介護は在宅で介護が必要な人が、夜間に訪問介護を受けられるサービスです。主な特徴は以下の通りです。

  • 夜間対応型訪問介護が利用できるのは要介護認定を受けた人だけで、要支援認定の人は利用できないので注意が必要
  • サービスには「定期巡回サービス」「オペレーションサービス」「随時訪問サービス」の3つがある
  • 料金はオペレーションセンターが設置されているかどうか、地域、サービス内容などで異なる
  • サービスを利用するにはケアマネジャーにケアプランを作成してもらい、事業者と契約する必要がある

夜間対応型訪問介護にはメリットだけでなくデメリットもあります。サービス内容をよく理解してから利用するようにしましょう。

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