介護保険の介護保険被保険者証とは?役割と取り扱い方法を知ろう

介護保険の介護保険被保険者証とは?役割と取り扱い方法を知ろう

介護保険を利用するには「介護保険被保険者証」が必要です。交付を受けるにはどうすればいいのでしょうか?また、介護保険被保険者証の役割や有効期限、取り扱い方法なども知っておきましょう。このページで詳しくご説明いたします。

1.介護保険被保険者証とは

介護保険被保険者証は65歳以上の人を対象に、住んでいる市町村から交付されます。国民健康保険に加入している場合は、健康保険被保険者証とは別に交付されます。介護保険のサービスを受けるときに必要になるので、失くさないように大切に保管しましょう。

1-1.介護保険被保険者証の様式

介護保険被保険者証の様式は、次のようになっています。

  • 1面……被保険者番号、住所、氏名、生年月日、交付年月日、保険者番号と保険者名称及び印(保険者とは市町村のこと)
  • 2面……要介護状態の区分、要介護認定等の有効期間、1ヶ月に居宅サービス等を利用できる限度額などで要介護認定を受けた場合に記入されます。
  • 3 面……給付制限(保険料の滞納などで給付が制限される場合に記載される)、居宅介護支援事業者または介護予防支援事業者及びその事業所の名称(ケアプランの作成を依頼した居宅介護支援事業者の名前が記載される)、介護保険施設等(介護サービスを受ける施設を利用する場合に記載される)

1-2.介護保険被保険者証の見本

介護保険被保険者証の見本

出典:https://www.city.kaga.ishikawa.jp/data/open/cnt/3/754/1/hokensyo_l.gif

2.介護保険被保険者証を使う場面

介護保険被保険者証は以下のように、要介護認定(要支援認定を含みます。以下同じ)を受けるときと介護サービスを利用するときに使用します。

2-1.要介護認定を申請するとき

介護が必要な状態になったら、まず「要介護認定」の申請を行います。申請は介護を受ける人が住んでいる市町村の役所の担当窓口に出向いて行います。申請は本人または家族が行いますが、それ以外にもケアプラン作成事業者や地域包括支援センター、介護施設、成年後見人などに依頼して申請してもらうこともできます。

2-2.介護サービス計画を作成するとき

要介護認定を受けて介護サービスを利用するには「介護(介護予防)サービス計画書」を作成する必要があります。これをケアプランといいますが、この作成時に介護保険被保険者証が必要になります。

2-3.介護給付費の給付申請をするとき

ケアプランが作成されると、それに基づいたサービスが受けられます。その際にも介護保険被保険者証が必要になります。

3.介護保険被保険者証の有効期限

介護保険被保険者証には「認定の有効期限」という項目があります。そのため、「被保険者証」そのものに有効期限があるのでは?とお考えになる人がいるかと思いますが「介護保険被保険者証」自体に有効期限はありません。

3-1.介護保険被保険者証の有効期限は廃止された

以前は介護保険被保険者証は交付から6年以内に保険者(市町村)が定めた有効期限を記載して更新するようになっていました。

しかし、要介護状態になっていない人は要介護認定を受けることがないため、被保険者証を更新する意味がないということと、要介護認定の有効期間が最大2年であるため認定時に被保険者証を更新することになるという側面から2005年から有効期限は廃止されました。

3-2.被保険者証に有効期限はないが介護認定の期限はあるので注意

介護保険被保険者証そのものには有効期限はありませんが、要介護認定を受けた場合は「認定の期限」があります。要介護状態は認定を受けたときから変化する可能性があるからで、新規認定の場合は6ヶ月、更新認定の場合は原則は12ヶ月ですが短縮や延長が可能です。

4.介護保険被保険者証の更新

上記で示した通り、介護保険被保険者証は有効期限がありません。そのために特に更新手続きも必要ありません。ただし、要介護認定を受けた場合は、更新や区分変更の手続きを行います。

4-1.要介護認定の更新

要介護認定の更新は、厚生労働省では次のように定めています。

有効期間 市町村が必要と認める場合
新規申請 6ヶ月 3ヶ月~12ヶ月の間で、月単位で市町村が定める期間
要介護認定の更新 12ヶ月 3ヶ月~24ヶ月の間で、月単位で市町村が定める期間
要支援認定の更新 12ヶ月 3ヶ月~11ヶ月の間で、月単位で市町村が定める期間

この表のように原則は厚生労働省が定めた通りですが、市町村の判断によって変更することができます。

5.介護保険被保険者証の紛失と再発行

介護保険被保険者証は大切なものなので健康保険証と一緒に保管しておきましょう。紛失した場合は再発行の手続きが必要です。

5-1.介護保険被保険者証を紛失したとき

介護保険被保険者証を紛失したときは、市役所の窓口で再交付の申請を行います。基本は本人または同居の家族が出向いて申請手続きをしますが、居宅介護支援事業者など家族以外の人が申請することも可能です。

本人や同居家族が申請した場合はその場で再交付されますが、それ以外の人の場合は後日郵送されます。

5-2.介護保険被保険者証の再交付の方法

介護保険被保険者証の再発行のことを「再交付」と言います。方法と持ち物は次の通りです。

  • 「介護保険 被保険者証等再交付申請書」(インターネットからダウンロードするか役所の窓口で受け取って記入します)
  • 本人が申請する場合はマイナンバーカードまたはマイナンバーの通知カードと本人確認ができる書類
  • 本人または同居の家族以外が申請する場合は委任状、代理人の本人確認ができる書類、代理人の印鑑が必要です。なお、代理人が申請する場合は後日郵送されます

6.介護保険被保険者証の住所変更

介護保険は住んでいる市町村が保険者となり、住んでいる人(加入者)が被保険者になります。その市町村に介護保険料を納め、介護が必要になった場合はその市町村に申請して介護サービスを受けることになります。そのため引っ越しなどで住所が変わった場合は資格喪失と新住所での資格取得手続きを行います。

6-1.介護保険の資格取得と喪失について

介護保険の被保険者には「第1号被保険者」と「第2号被保険者」があります。それぞれの資格取得日は以下のようになります。

第1号被保険者 第2号被保険者
資格取得日
  • 65歳になった日
  • 生活保護を受けている人が65歳になった日
  • 40歳以上65歳未満の人が公的医療保険に加入した日
  • 公的医療保険に加入している人が40歳になった日(誕生日の前日)

なお、現住所で65歳を迎えた人は特に手続きをしなくても自動的に介護保険の被保険者になります。

6-2.介護保険被保険者証の住所変更などの手続き

65歳以上の第1号被保険者の人が違う市町村に移転する場合は転出前の市町村での介護保険の資格を喪失します。その場合は移転先の市町村に14日以内に届け出をします。

ちなみに14日以内の届け出が必要なのは以下の場合です。

  • 転入の場合
  • 外国人で65歳に到達したとき
  • 氏名の変更、同一市町村内での住所変更、世帯主の変更
  • 転出・死亡によって資格を喪失したとき

6-2-1.転居に伴う手続き

転居先が同一市町村とそれ以外で手続き方法が異なります。

要介護・要支援の認定を受けていない場合 転入先の役所に転出前の住所が記載されている介護保険被保険者証を提出
要介護・要支援の認定を受けている場合 転居前の市町村の役所で「受給資格証明書」を発行してもらい、転出後14日以内に転入先の役所に提出。要介護認定の等級は引き継がれます
同一市町村内の施設に入居する場合 役所に介護保険被保険者証を持参し、介護保険の「住所地特例適用届」を提出(※)

※特例に該当するのは「介護老人福祉施設」「介護老人保健施設」「介護療養型医療施設」「有料老人ホーム」「軽費老人ホーム」「養護老人ホーム」などが対象です。

第2号被保険者の場合は保険者は事業者や市町村であるので、移転の手続きは不要です。市町村は要介護状態になって認定をした後で被保険者の管理をするため、特に届け出はいりません。

まとめ

介護保険被保険者証は要介護認定を受ける際や介護サービスを受ける際に必要になります。健康保険証など大切なものと一緒に保管しておきましょう。

  • 介護保険被保険者証は65歳になると自動的に送付される
  • 介護保険被保険者証に有効期限はないが、介護認定には期限があるので注意
  • 介護保険被保険者証を紛失したときは再交付の手続きが必要
  • 転居や世帯主が変更になった場合は介護保険の被保険者の資格喪失と取得の手続きを行う

このように介護保険被保険者証は大切なものですが、本人に認知症の傾向がある場合は家族など周囲の人がしっかり管理してあげましょう。

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