デイサービスとは?サービス内容や料金、利用する方法を解説

デイサービスとは?サービス内容や料金、利用する方法を解説

介護が必要な高齢者を抱える家庭が「昼間はデイサービスに行っているから安心」と話すのを聞かれた方が多いのではないでしょうか。しかし、実際にどのようなサービスが受けられて、料金はいくらなのか、どんな人が利用できるのかご存知ですか?このページではデイサービスの具体的な内容を解説します。

1.デイサービスとは

デイサービスとは通所介護と呼ばれるもので、自宅で生活する高齢者が日中だけ日帰りでデイサービス(通所介護)の施設に通って食事や入浴、機能訓練などのサービスを受けることです。

1-1.デイサービスの内容

デイサービスの内容

デイサービスの内容には、

  • 食事の提供
  • 入浴
  • 生活に関する相談
  • 健康状態の確認
  • 日常生活の世話
  • 機能訓練
  • レクリエーション

があります。

また、介護だけでなく医療の支援が必要な高齢者には療養通所介護のサービスもあります。

1-2.デイサービスの1日

デイサービスの一日

デイサービスの施設の1日を見てみましょう。施設によって多少異なりますが、一般的なデイサービス施設での1日の流れは次のようになっています。

9:00 自宅にお迎え 施設の専用の車で自宅まで迎えに来てくれます。車いすの場合はリフト付きの車で送迎します。
9:30 施設に到着 体温や血圧、脈拍などのバイタル測定を行い、お茶などを飲んでくつろぎます。
午前中 簡単な遊びやゲーム・入浴 この時間に入浴を行うこともあります。
12:00 昼食 高齢者向けの低カロリーで消化がいい食事が出ます。利用者の状態に合わせてミキサー食や刻み食なども対応しています。

服薬管理もしているので、食後の薬の飲み忘れや飲み間違いなどが防げます。

休憩
13:30 軽い運動 転倒防止や筋力をつけるために軽い体操や運動などを行います。
15:00 おやつ
16:00 自由時間
17:00 帰宅 朝と同じように施設の車で自宅まで送り届けます。

1-3.デイサービスで実施している機能訓練

デイサービスで実施している機能訓練

デイサービスのサービスのひとつに「機能訓練」があります。これは足腰が弱らないように筋力をつけたり、腰やひざが痛いという方のケアなどを行ったりするもので、施設によってさまざまな取り組みを行っています。その一例をご紹介しましょう。

1-3-1.マシントレーニング

最近はスポーツジムに通うシニアの方が増えていますが、デイサービス施設でもマシンを置いてトレーニングができるようにしているところがあります。スポーツジムほど重い負荷をかけるのではなく軽い負荷で体への負担を少なくしながら筋力UPをはかるものです。普段は使わない筋肉を動かせると好評です。

1-3-2.ウォーキングマシンを使った歩行訓練

手すりのついたウォーキングマシンでゆっくりと歩く練習をします。スタッフが声をかけたり、他の利用者と会話をしたりしながらの歩行も可能なので楽しく取り組めます。

1-3-3.ストレッチ

マットに横になったり、座ったりして足や腰、腕などを伸ばします。スタッフが手を添えたり、背中を押したりして手伝ってくれるので、固かった体が次第にやわらかくなります。

1-3-4.足湯

施設内にある足湯に足をつけて温まります。特に寒い季節は好評です。

1-3-5.ラジオ体操

昔から親しんだラジオ体操の音楽に合わせて体操をします。

1-3-6.いすに座ってボール遊び

いすに座ったままでボールを投げたり受け取ったりします。並んで他の人にボールを受け渡すこともあり、人との交流が楽しめます。他にもそれぞれの施設で楽しみながら取り組める機能訓練を実施しています。

1-4.デイサービスで実施しているレクリエーション

レクリエーション

デイサービスでは利用者が楽しめるようにさまざまなレクリエーションを実施しています。

1-4-1.デイサービスのレクリエーションの目的

デイサービスで実施しているレクリエーションには、次のような目的があります。

■脳を活性化させる

頭を使って脳を活性化させることで認知症を防止する目的があります。クイズを出したり、絵や数字を覚えて当てたりと頭を使うレクリエーションを行います。折り紙や編み物などの手芸、囲碁・将棋なども脳を活性化させる効果があります。指先を使うことも脳の活性化に役立ちます。

ただ、何に取り組むかは利用者の希望に合わせて行います。無理強いすると「もう行かない」と拒否反応を示すので、配慮しながら実施します。

■社交性を培う

自宅でひとりポツンと過ごしていると1日誰とも会話をしないということが起こります。それを避けるために利用者同士やスタッフと関わって人との交流を持つ目的があります。

■協調性を培う

年を取ると頑固になりがちです。レクリエーションを通して譲り合ったり、相手に合わせたりして協調性を養うようにします。ただ、子どもとは違うのでこれらの目的のために無理やり参加させるということはありません。デイサービスに行くことが楽しみになるように本人の様子を見ながらすすめられます。

1-4-2.デイサービスのレクリエーションの内容

では具体的にどんなことをやっているのでしょうか。いくつかをご紹介します。

■グループで楽しむレクリエーション

円陣を組んで座ってボールを回したり、チームに分かれてカードを探したりといったことをします。歩ける人ばかりのときはいす取りゲームや風船をボールに見立ててバレーボールのように遊びます。ジェスチャー当ても盛り上がります。

■頭を使うレクリエーション

連想ゲーム:いくつかの言葉から連想する地名やものを当てるゲームです。

 (例)

  • くまもん・お城・加藤清正‥熊本県
  • 坂本竜馬・四万十川・よさこい・カツオ‥高知県
  • 舞妓さん・祇園祭・お寺‥京都
■記憶力を培うレクリエーション

高齢になると物忘れが多くなります。それを防ぐためのゲームです。

 (例)

日用品(歯ブラシやシャンプー、コップなど)、食べ物(飴、キャラメル、みかんなど)、本(雑誌、辞典など)を数点、テーブルの上に置き、利用者に1分間見てもらって何があったか覚えてもらいます。その後、シーツなどをかぶせて隠して、何があったか答えてもらうゲームです。ひとりでやるだけでなく数人のチームでやることもあります。

■音楽を楽しむレクリエーション

リズムに合わせてカスタネットやタンバリンなど簡単な楽器をならすものやカラオケ、ダンスなどを行います。

■外に出て楽しむレクリエーション

花見や紅葉狩りなど季節に合わせて外の景色を楽しむものです。車いすの人でも行ける安全な場所を選んで行います。

2.デイサービスとデイケア、ショートステイの違い

デイサービスとよく似たサービスに「デイケア」と「ショートステイ」があります。それぞれの違いを見てみましょう。

2-1.デイサービス(通所介護)

自宅で日中一人で過ごしがちな高齢者を預かって生活を送る場です。レクリエーションを通して人と関わりを持つことと健康管理が目的です。

2-2.デイケア(通所リハビリテーション)

リハビリを行う施設で、理学療法や作業療法などのリハビリを受けて身体機能の回復や維持を目的にしています。

2-3.ショートステイ(短期入所生活介護)

在宅介護をしている家族の負担を軽くするため、また家族が旅行や冠婚葬祭などで一時的に留守にする場合など短期間だけ施設に入所して介護サービスを受けるところです。食事や入浴の他、軽い運動などで機能訓練を行うこともあります。

3.デイサービスを利用できる人

デイサービスを利用できる人

デイサービスは高齢者なら誰でも利用できるというわけではありません。デイサービスを利用するための条件は、次の通りです。

年齢 状態
65歳以上 要支援1以上・要介護1以上
40歳~64歳 法令で定められた16の特定疾患に該当して要支援・要介護状態になった人

3-1. 要支援の方は介護予防・日常生活支援総合事業に移行

上記のように要支援1~2の方もデイサービスが利用できますが、要支援の方が受けるサービスは平成28年4月からは市町村が行う「介護予防・日常生活支援総合事業」に移行していきます。介護予防・日常生活支援総合事業とは平成27年の介護保険制度の改正によって始まった事業です。「要支援者」と「要介護状態になるおそれがある高齢者」を対象に介護予防や日常生活の支援を行うのが目的で、サービスの内容は市町村によって異なります。

これにより要支援1~2の方は現在のデイサービスから市町村が実施する介護予防・日常生活支援総合事業のサービスを受けることになります。詳しくはお住まいの市町村でご確認ください。

4.デイサービス施設の種類

デイサービス施設には小規模施設、通常規模施設、療養通所介護施設があります。

施設 前年度の1ヶ月あたりの平均利用のべ人数
小規模 300人以内
通常規模 300人超~750人以内
大規模(Ⅰ) 750人超~900人以内
大規模(Ⅱ) 900人超
療養通所介護施設 人数での区切りはなし

4-1.デイサービスの人員基準

デイサービスの人員基準は以下のようになっています。

  • 管理者‥常勤で1人以上(資格要件は特になし)
  • 看護職員
  • 介護職員(小規模施設の場合は看護職員または介護職員のどちらか1名)
  • 生活相談員‥社会福祉士、社会福祉主事のいずれかの資格を有する者1人以上(ただし都道府県によっては介護福祉士またはケアマネージャー(介護支援専門員)でも可能としているところもあります。)
  • 機能訓練指導員‥看護師や准看護師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、柔道整復師、あんまマッサージ指圧師のいずれかの資格を有する者1名以上(看護職員・介護職・生活相談員のうち1人以上は常勤であること)

5.デイサービスの費用

デイサービスの費用

デイサービスの費用は「小規模施設」「通常規模施設」「療養通所介護施設」によって異なります。1回あたりの金額の目安は以下のようになっています。

5-1.小規模施設

3時間以上5時間未満 要介護1 426円
要介護2 488円
要介護3 552円
要介護4 614円
要介護5 678円
5時間以上7時間未満 要介護1 641円
要介護2 757円
要介護3 874円
要介護4 990円
要介護5 1107円
5時間以上7時間未満 要介護1 735円
要介護2 868円
要介護3 1006円
要介護4 1144円
要介護5 1281円

5-2.通常施設

3時間以上5時間未満 要介護1 380円
要介護2 436円
要介護3 493円
要介護4 548円
要介護5 605円
5時間以上7時間未満 要介護1 572円
要介護2 676円
要介護3 780円
要介護4 884円
要介護5 988円
5時間以上7時間未満 要介護1 656円
要介護2 775円
要介護3 898円
要介護4 1021円
要介護5 1144円

5-3.療養通所介護施設

3時間以上6時間未満 1007円
6時間以上8時間未満 1511円

なお、個別の機能訓練や入浴の介助、栄養マネジメントなどのサービスを受ける場合はそれぞれに必要な金額が加算されます。

5-4.小規模通所施設は地域密着サービスに移行

小規模通所介護施設は平成28年4月までに次の3つのいずれかに移行することになりました。

  1. 地域密着型通所介護
  2. 小規模多機能型居宅介護のサテライト事業所

6.デイサービスを利用するには

デイサービスを利用するには、以下の流れで手続きを行います。

  1. 要介護認定の申請をする
  2. 要介護認定を受ける
  3. ケアマネージャーにケアプランを作成してもらう(要支援の方は地域包括支援センターで「介護予防ケアプラン」を作成してもらう)
  4. デイサービス施設に申し込む
  5. 費用を支払う

施設に申し込み後は送迎の時間や準備するものなどを施設のスタッフと打ち合わせします。

まとめ

デイサービスは日帰りで施設に通い、入浴や食事、レクリエーションなどのサービスを受けることです。

  • デイサービスでは食事・入浴・機能訓練・生活相談などを行う
  • レクリエーションを通して脳の活性化や転倒予防、運動や身体機能の向上などを目指す
  • 料金は施設の規模、要介護の状態、時間などによって異なる
  • 要支援の方のサービス利用は平成28年4月までに介護予防・日常生活支援総合事業に移行する

要支援の方は要介護状態にならないように予防に力を入れる目的で市町村が主体の事業に移行していきます。利用に際しての不明点は自治体に聞いてみましょう。

デイサービスとは?サービス内容や料金、利用する方法を解説